青森が誇れる芸術はかねてより数多くありますが、
その中でもひときわ異彩を放っているのが「田んぼアート」です。
コンテンポラリーアートと呼ぶにふさわしい斬新な発想で、
田んぼをまるまるキャンパスに見立てた芸術です。
1993年、青森県南津軽郡田舎館村で村起こしの一つとして始まって以来、
毎年グレードアップを図り、カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル
で2部門の金賞を獲得するまでに発展してきました。
初めて田んぼアートを見る人は、稲にペンキでも塗っているのかと
見間違えるほどの鮮やかな発色に驚かされます。
実はこれ、色の異なる稲を数種類使い分けて、広大な田んぼのキャンパスに
絵を描いているのです。
特筆すべきは、稲の発色の美しさと正確な植え込み具合。
毎年地元の有志で一丸となり田植えを行っています。
展望台がある田舎館城から眺めるのを前提として設計されており、
遠近法を考慮して正確に植えられている稲の姿はまさに秀逸。
城の天守から城下を眺めるのも雅やかで格別な気持ちにさせてくれます。
2016年から展望台も増築され、天守閣の一段下から眺めることが可能で
以前よりスムーズにアートを鑑賞することが出来ます。
作品のテーマは、主に日本人の芸術作品をモチーフにしており、
棟方志功『釈迦十大弟子羅ご羅の柵』と『山神妃の柵』や、
葛飾北斎『富嶽三十六景』の『神奈川沖浪裏』と『凱風快晴』、
変わり種だと花魁とマリリン・モンローや、七福神とマジンガーZ、
サザエさんにスターウォーズなど、毎年予想がつかない意表を突いた作品を打ち出しています。
2016年の第一会場のテーマはNHK大河ドラマ「真田丸」の
『石田三成(山本耕史)と真田昌幸(草刈正雄)』で第二会場は『シン・ゴジラ』です。
約1.5ヘクタールの土地に集約された迫力、繊細さはねぶたにも引けを取りません。
もちろん稲なので、収穫の時期が訪れると最後は全て摘み取って美味しく頂きます。
そして冬が訪れると来年の夏まで祭りは宴はお預け・・・と思いきやそこで終わらないのが津軽魂。
英国在住のスノーアートの創始者、サイモン・ベック氏を迎え、
2015年より田んぼアート会場にスノーアートを開始しました。
雪が積もり、まさに真っ白なキャンパスと化した津軽平野に
サイモン氏がスノーアートを描くというまさに「アートの二毛作」が実現したのです。
2017年は2月6日(土)から2月14日(日)にスノーアートの公開を予定しています。
田舎館村からスタートしたこのアートは今では日本全国に広まり、
全国田んぼアートサミットも開催されるほどの人気ぶりです。
そんな地球に優しい元祖田んぼアートを見に田舎舘に来てみませんか?
名称 | 田舎館村田んぼアート |
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URL | http://www.inakadate-tanboart.net/ |
TEL | 0172-58-2111 |
住所 | 〒038-1113 青森県南津軽郡田舎館村大字田舎舘字中辻123−1 |
交通 | 青森市より車で約40分 弘南鉄道「田舎館駅」より車で約5分 JR「川部駅」より車で約10分 |
営業時間 | 9:00~17:00(最終入館16:30) |
定休日 | – |
予算 | 300円~ |
特徴 | 田舎舘村発信の世界に誇れる田んぼアートが鑑賞出来ます。 |