「理想郷」。またの名をユートピア、シャングリラ。それはそこに行けばどんな夢でも叶えられると昔から人々の間で信じられてきた伝説です。
漢字は違いますが、理想郷もかくやといった「鯉艸郷(りそうきょう)」が青森県十和田市には存在します。
まずは入口に向かい優しい受付のお姉さんに入場料を払い園内に入ると、真っ先に目につくのが展示されている昔ながらの農機具の数々。
コンバインや精米機などがない時代は、土を耕してから
お米をお茶碗に盛り付けるまでにどれだけの時間と手間がかかるのか、
想像するだけで現代の恵まれた環境に感謝の念を禁じ得ない気持ちになります。
そしてその隣にはどこか懐かしさを感じさせてくれるアイテムが並んだ
お土産屋さんや、わらぞうり作りの職人さんが実際にぞうりを作っている姿などが見られます。
さらに奥に進んでいくと、滝から小川が流れ、透明度の高い川には沢山の鯉がのんびりと泳いでいます。
川を横目に歩いていくと、園内のアイドル、ウサギちゃんが在籍しているウサギ小屋が見えてきます。
ウサギの赤ちゃんが産まれた際にも開放してくれるので、運が良ければ悶絶しそうなかわいさのウサギの赤ちゃんに触れることも出来ます。
その他にも日本リス、蝶々、とんぼ、鳥類等の観察もすることが出来ます。
夏にはブルーベリー摘み取り体験や、ホタル、かぶとむしの観察が出来るのでお子様連れにももってこいです。
そして、その先には花菖蒲園を中心として四季の花々が楽しめる山野草園などがあり、まさにユートピアの世界が広がります。
驚くのはその種類の多さ。初夏の頃は、500種類、20万株の花菖蒲をはじめとして芍薬、ポピーなどが美しく園内に咲き誇ります。
花の命は短いとよく言われますが、かきつばたやあやめにくらべ、花菖蒲は種類が多いため長く花を楽しめるのが特徴です。
花菖蒲は江戸時代の中期から各地に自生するノハナショウブの変わり咲きを元に改良され発達してきた、日本が世界に誇れる伝統園芸植物です。
さらに別名「のぼり藤」「立ち藤」と呼ばれるルピナスのまっすぐ天に向かって長い花穂を伸ばす姿は息を飲むほどです。
美しく花が咲き乱れる園内の建物は、炭焼小屋や水車をはじめ、茅葺き屋根の建物で統一され、風情のある佇まいとなっています。
その中でも、鯉艸郷のシンボルでもある茅葺民家「鯉艸亭(りそうてい)」では、囲炉裏や着物が飾ってある趣のある空間でお食事を頂くことが出来ます。
園内の水車小屋ではたいたそば粉を使用した「手打ち水車そば」や青森県産野菜入りの手作りおこわ「わっぱとりめし定食」をはじめ、
他にも青森県ならではのスイーツ「なべっこだんご」、紅玉を使用した「りんご煮」、汁物の郷土料理「ひっつみ」などを堪能することが出来ます。
お腹がいっぱいになったら鯉艸郷特製のブルーベリーソフトクリーム片手に再度お花を眺めるのもいいかもしれません。
花の美しさに触れて心豊かな時間を過ごす…そんな贅沢な時間を過ごしてみるのは如何でしょうか?
名称 | 手づくり村 鯉艸郷 |
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URL | http://www.risoukyo.com/index.html |
TEL | 0176-27-2516 |
住所 | 〒034-0106青森県十和田市大字深持字鳥ヶ森2-10 |
交通 | 電車・東北新幹線 七戸十和田駅 ⇒ タクシーで約17分 自動車・八戸自動車道(高速)八戸ICより、国道45号線約45分 ⇒ 国道4号線 ⇒ 十和田市官庁街通りより約15分 ⇒ 鯉艸郷 |
営業時間 | 9時00分~18時00分 |
定休日 | 2016年4月29日(金・祝)~7月31日(日)定休日なし8月~10月 日曜日営業・平日要予約11月~4月 冬期休園 |
予算 | 300円~ |
特徴 | 伝統園芸植物や山野草を眺めながらおいしい郷土料理がいただける所です。 |